カトレア類の属名移行について

　イギリス王立園芸協会・サンダーズリスト分類の変更により2007年よりカトレア類の属名が変わりました。そして、さらに2009年春にSophronites属が廃止され、Cattleya属に移行されました。一部の属間交配種は大変複雑に変わった属もありますがここでは要点を分かりやすくご案内いたします。

☆　主な原種の属の変更

　　1. カトレア原種の内、2枚葉系で原産が中米の下記原種はカトレア属からグアリアン　　

　　　 セ属・Guarianthe (Gur.) になりました。

aurantiaca, bowringiana, guatemalensis, skinneri etc.

　　 これまで通りの種。

　　　　　　　　　　amethystoglossa, aclandiae, bicolor, guttata, intermedia, forbesii

loddigesii etc.

2. レリア原種の内、ブラジル原産の下記原種がソフロニティス属に移行され、さらに

　　　 2009年春にカトレア属になりました。

　　　　　　　　　　purpurata, pumila, tenebrosa, crispa, flava, jongheana, lobata,

lundii, milleri, perrinii etc.

　　これまで通りの種。

　　　　　　　　　　anceps, gouldiana, majalis, rubescens, albida etc.

3. ブラサボラ原種の2種がリンコレリア・Rhyncholalia (Rl.) になりました。

　　　　　　　　　　digbyana, glauca

　　　　　　これまで通りの種。

　　　　　　　　　　nodosa, cordata, cucullata, perinii(= fragrans) etc.

4. エンシクリア原種の一部が下記の属になりました。

　　　　　　プロステケア属・Prostechea (Psh.)　 citrina, mariae, vitelliana etc.

サイキリス属・Psychilis (Psy.) atropurpureum etc.

5. ションバーキア属がレリア属とミルメコフィラ属になりました。

　　　　　　レリア属・Laelia (L.) superbiens, lueddemanii, undulata etc.

ミルメコフィラ属・Myrmecophila (Mcp.) thomsoniana, tibicinis etc.

　　6. ダイアクリウム属がカウラルスロン属・Caularthron (Cau.)に名称変更されました。

bicornutum

☆　上記の変更にともない、カトレアとの属間交配も使われている原種によりこれまでの

　　属名から別の属名になったものが多くあります。その代表例は下記の通りです。

　　1. C. Porcia → Cattlianthe(Ctt.) カトリアンセ (C. × Gur. )

　　2. Sc. Beaufort → Cattleya(C.) カトレア

　　3. Lc. Mini Purple →　Cattleya(C.) カトレア

4. Slc. Best Friend → Cattlianthe(Ctt.) カトリアンセ (C. × Gur. )　　　　　

　 5. Bc. Pastral →　Rhyncholaeliocattleya(Rlc.)　リンコレリオカトレア (C. × Rl.)

　　6. Dial. Mizoguchi ‘Princess Kiko’ → Caulaelia(Cll.) コウレリア (Cau. × L.)